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兵庫県立農林水産技術総合センター
お知らせ -記者発表-

農地の炭素貯留量の調査結果まとまる
―農地は炭酸ガスを吸収し温暖化対策に貢献しています―

月/日
(曜日)
事務所等名 電 話 発表者(担当者) 配布先
2月14日
(木)

県立農林水産技術総合センター
(環境・病害虫部)
 

0790-47-
@2420
A2408
所長 渡邊 大直
@ 次長兼研究主幹(農業環境担当)桑名 健夫
A 究主幹(広報・知的財産管理担当)小林 尚司
北播磨県民局
県庁記者クラブ


 炭酸ガスは、地球温暖化の原因物質の一つと考えられ、その排出の削減が求められています。農地を炭酸ガス吸収源ととらえ、農地に蓄積されている炭酸ガス量を正確に把握するために全国的な調査研究が行われています。兵庫県立農林水産技術総合センターでも県下各地約70地点の農地で、貯留されている炭酸ガスの量を調査しました。
 今回の調査結果から、農地には多量の炭酸ガスを蓄える能力があることが解りました。農地の機能として、土壌管理によって炭酸ガスを蓄え、地球温暖化防止に貢献することが期待されます。


1 県下の農地の炭素貯留量(表1)
 5年間の調査結果から、県下の農地では1ha当たりに12〜202t(平均57t)もの炭酸ガスが貯留されていることがわかりました。兵庫県の農地面積77,500ha(農林水産省統計)で試算すると、農地の炭素蓄積量は437.9万tになります。これは本県の定めた新兵庫県地球温暖化防止推進計画における、1990年から20年間の排出量削減見込み量である460.1万トンにほぼ匹敵する量です。


2 炭酸ガスを貯留しやすい土壌の種類(表2)
 炭酸ガスを最も貯留するのは、黒ボク土と呼ばれる火山灰を母材とする土壌ですが、兵庫県の農耕地の3.2%にすぎません。県下に広く分布するグライ低地土という土壌で炭酸ガスの貯留が多いことがわかりました。また、反対に黄色土では低い傾向にあり、土壌の種類により炭酸ガス蓄積量が異なることがわかりました。
*グライ低地土:水がたまりやすい(下層から水がわき上がる)水田の土壌


3 農地への炭酸ガスを蓄積促進させる方法
@ 有機物の投入が、生産性を高めながら、炭酸ガス貯留効果があります。なかでも、いったん堆肥化してから投入すると、未発酵の有機物を投入するより効果が高まります。
A 水稲作などの湛水管理を行うと、畑地管理に比べて土壌に炭酸ガス蓄積が促進されます。冬季湛水するとさらに効果的です。


4 今後の展開方法
 農業の生産性を向上しつつ、炭酸ガス蓄積に役立つ土壌管理技術(例.適切な水管理技術など)を開発し、農業が、地球温暖化防止に貢献できる産業であることの情報発信を行います。




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